【時短、利便性向上】に惑わされないで!

皆さんは、ゴミ出しや掃除、好きですか?
私は・・・。
「好き」とは言い切れないものの、実はこの1〜2ヶ月の間に、
価値観、考え方が大きく変わったことに気がついたので、
今回はその私自身の変化の経緯をお伝えしながら、
何事も時短や便利さばかりを求めないライフスタイルについてお伝えできればと思います。
さて、1年8ヶ月を過ごした上海で、私たち家族は、
サービスアパートメントに住んでいました。
「サービスアパートメント」というのは、
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、海外では一般的で、
ホテルとアパートの両方の機能がついている物件のことです。
アパートによってサービス内容は異なりますが、家具や家電、
食器などが備え付けだったり、部屋の掃除、
困った時に様々な手助けをしてくれるコンシェルジュサービス、
部屋に備え付けのものが不具合を起こした時のメンテナンスサービスが付いていたり。
また、食事サービスがあったり、プールやジムなどが併設されていたりするところもありますね。
私たちが住んでいたのも、このようなサービスアパートメントでした。
これらの付随するサービスの中でも、
私にとって大きな変化をもたらしてくれたのが、
週に2回の部屋の掃除と、平日毎日のゴミ回収のサービス。
上海に引っ越した直後は、これらのサービスのおかげで、
日本でいつもしていた掃除の手間が省けて、
私が自由に好きなことをするのに使える時間が大幅に増え、
「めちゃくちゃありがたい〜!」と思っていました。
しかし慣れとは怖いものですね。
もちろんスタッフさんに感謝していましたが、掃除をしてもらうこと、
ゴミ回収をしてもらうことが当たり前になってしまい、自分でやることもなくなり、
ある意味、ものに対して大雑把な扱い方をしていたと思います。
そんな中、日本に帰国して、ゴミが溢れかえり、
「あ、そうだ!ここでは、自分でやらないといけないんだった!」と気づき、
ようやくゴミ出しの日程のチェックからスタート。
そして久しぶりのトイレ掃除に、お風呂掃除。
このお風呂掃除の時に、フツフツと湧き上がってくる思いがあったのです。
「自分で使ったものを、自分で掃除する、綺麗にするって、
感謝の気持ちが溢れるなぁ」と、そのものに対する大切にしたい気持ちがぶわぁっと溢れてきました。
また、そこから繋がる自分の生活に、
絶え間ない循環が生まれていることに気づき、
原点に戻ったような不思議な感覚にもなりました。
それまでは、淡々とやるだけだった、お風呂掃除、トイレ掃除など。
しかし、自分の手で綺麗にすること、そして他のことを考えながらではなく、
掃除することに全集中することこそ、そのものへの感謝と大切に思う気持ちがこもり、
自分の生活を見直せるものだなということに気づきました。
どうしても、掃除やゴミ出しは、面倒だなと思ったり、時短できないかな?
と便利さを追求する方向に考えがち。
それに、それ自体をするのに、他事を考えながらだったりします。
掃除、ゴミ出し以外にも、時短のため、
利便性向上のためにできることを探すことが主流になりつつある現代では、
色々と便利なグッズやサービスが出てきていますが、
面倒だと思っていることこそ、時間を取られたくないと思っていることこそ、
気持ちを集中させてやってみる。
そうすると、ものへの感謝とともに、大切にしたいものが明確になってきます。
それこそ、自分の軸!!
よーくよーく観察してみてください。
また反対に、別の側面においては、多くの方が時短や利便性を追求したいと思うこと、
他人任せにしたいと思うことを、実は私は自分の足を動かして、
時間もエネルギーもかけて、せっせとやっていたことがあります。
それを見て、周りの人たちからは、「大変そう」、
「みんながこのサービスを使っているのに、一人だけ使わないなんて、輪を乱している」など、
色んなことを言われました。
いつも、どんなことも、時短、利便性の追求が良しとされ、
みんなが同じことをすることが良しとされるからこそ、
そういう考えに行き着くのだと思います。
しかし、私は自分で時間もエネルギーもかけて動くことで、
得られた体験や開けた視界も多々あります。
これは、自分だけの宝物になっていくんですよね。
善悪の視点をなくし、フラットにしてみると、みんなが利用しているから、
みんながやっているから、時短になるから、便利だから・・・ばかりでなく、
真ん中に立って、両方を見て、自分で考え、自分の価値観で選択することができるようになります。
時短、利便性の追求では見えてこない世界があること、
自分の手や足を動かすからこそ開ける視点もあることを、是非知ってほしいなと思います。
では、また。