目の当たりにしたスキャンダル!

diana princess
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1992年、スペインのセビリアで万博が開かれた。

その年はバルセロナオリンピックも開催され、90年くらいからスペインは海外旅行先の人気国として急上昇していた。当時海外旅行の添乗員をしていた私もスペインに行く機会は多く、その歴史、建造物、食べ物、文化などなど地域によって、都市によって魅力たっぷりぎっしりのこの国に圧倒されていた。

セビリアで万博があるというのでツアーの中にも1日フリーで万博見学というプランが組み込まれていたが「暑いわ人は多いわ」で1日あっという間、パビリオンは2つか3つしか見れない、というレポートがほとんど。

それでも一生に一度のセビリア万博、人気のパビリオンの資料など集め、(スマホ携帯無い時代です)お客さまに渡す。「ココ見たい!」というところを見ていただきたいので、現地ガイドさんからも情報をたくさん聞き、「さあ解散!」さて私のプランといえば、あちこちのパビリオンの資料を集め、あとはゆっくりブラブラしようくらい。

何せ暑い。今でこそ日本でも夏の35℃は珍しくなくなったが、30年ほど前は日中35℃なんて超非日常。
近くにあったベンチに座っていたらなんだか人の塊がこちらに来る。スーツを着た男の人たちが物々しい。

「何?何?」その塊の中に見えたのは、なんとイギリスのチャールズ皇太子とダイアナ妃(当時)。

初めて間近に見るその方達はテレビや雑誌で見るよりも圧倒的な存在感!特にダイアナ妃の存在感はすごかった。

語彙が乏しいがすごいとしか言いようがないくらいボーっと見ているだけだった。お二人は警備の都合なのか少し離れて歩き、すぐ近くのシースルーエレベーターに。上がっていくエレベーターを見ていたら、中のお二人の距離にちょっと違和感。警備の都合だから??

しかもダイアナ妃は爪を噛むような仕草で皇太子とは反対の方向を無表情で見つめてらっしゃる。移動途中だから特にエレベーターの中から手を振ったりはされないのかな、と思ったが違和感は拭えなかった。シースルーエレベーターの中の光景はその後ずっと私の脳裏に焼き付くことになった。

ツアーが終わり帰国して間もなく、チャールズ皇太子とダイアナ妃の不仲説がスクープされた。
だからあの距離感だったのか。

実際は表に出ていないだけでセビリア万博の5年ほど前から良い関係ではなかったようだったが、テレビや雑誌で見る華やかな姿、笑顔とは裏腹なエレベーターの中の妃の表情はその関係を物語っていたのだ。

その後1997年夏、パリ市内観光途中でバスを降りた場所は、前年離婚しスキャンダル渦中だった彼女が三日前自動車事故に遭ったトンネルの近くだった。まだ金属の焼けたにおいが残っていて、事故の凄まじさを物語っていた。目を閉じて手を合わせた私の脳裏に浮かんだのは華やかな笑顔の彼女ではなく、エレベーターの中の彼女の横顔だった。

Yasuko

*人が好き。誰かの笑顔のお手伝いが何より好き。なのに *「母親失格だ!」という息子からの言葉で 彼が不登校になった時も十分寄り添えてなかったことを思い知る。...

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