大人にこそ聞いてほしい【合唱曲】

誰もがやったことのある合唱。
子どもの頃は何となく歌っていた歌詞も、大人になって聞いてみると、また違って感じられると思います。
今日は、大人にこそ聞いてほしい合唱曲を3曲紹介します。
①BELIEVE(ビリーブ)
♪ たとえばきみが傷ついて
くじけそうになったときは
必ずぼくがそばにいて
支えてあげるよその肩を
この「必ず」という歌詞にグッときます!
私が傷ついてくじけそうになったとき、「必ず」支えてくれる人はいるのだろうか?
私は「必ず」支えてもらえるほど、誰かのことを「必ず」支える覚悟はあるのか?
大人になればなるほど、責任を取りたくなくて、曖昧な言い方をすることが多くなります。
それは大人としては正解かもしれません。
だって、現実を知れば知るほど、明日の我が身さえ「必ず」なんてないのですから。
だからこそ、この「必ず」の尊さにウルっとくるのです。
②HEIWAの鐘
♪ 脅かすことでしか守ることができないと
繰り返す戦争(つみ) 忘れゆく愚かな権力(ちから)よ
うん。今って戦時中なのかしら。
戦争と聞くと、太平洋戦争を思い浮かべる人がほとんどではないでしょうか。
今も追悼式典が行われ、テレビでも特集が組まれたりドラマが放送されたりして、戦争を経験した方がどんどん減っていく中で、何とか後世に伝えようとしています。
というわけで、私達の中で戦争というのは鉄砲を持って空から爆弾を落とすもの、というイメージが刷り込まれています。
中東やアフリカでは未だにそういった戦争が無くなっていない悲しい現実がありますが、太平洋戦争終戦後70年以上も経てば、戦い方も昔と変わってきて当たり前です。
私はITに疎いですが、サイバー攻撃でシステム破壊すれば、世界中をめちゃくちゃにすることなんて簡単ではないかと思うのです。
この歌は太平洋戦争を風化させない、という意味と、現代人は平和ボケしすぎじゃないか?という意味の2つがあるのではないでしょうか。
③翼をください
♪ 今 私の願い事が叶うならば
翼が欲しい
〜
今 富とか名誉ならば いらないけど
翼が欲しい
なぜこれを子どもに歌わせた?とツッコんでしまう歌詞です。
昔は何の疑問も持たず歌っていましたが笑
この人空飛んでみたいのかなぁ、って。
大人になって社会の波に飲み込まれて、自分はこの程度の人間なのか、という現実を突きつけられて、諦めて、無邪気に夢を追いかけていたのは遠い昔で。
年を重ねるにつれて責任は重くなり、世間体も気にしないといけなくなり、どんどん社会のあるべき、自分以外の誰かの正解に、自分を合わせていく。
そんな大人たちの心の叫びが歌われていたんだと、子どもの時には気づくはずもありませんでした。
ただ、これは本当に「地の時代」に書かれた歌詞だな、とひしひしと感じます。
「地の時代」を生きる人には共感できたのかもしれません。
しかし、「風の時代」を生きる私たちには、鳥の苦労も知らず、ただただ現実逃避願望を語ってるだけのような歌詞に聞こえてきませんか?
私がどう生きるか決めるのは私で、実際に生きていくのも私です。
社会や世間はもちろん無視できるものではありません。
だからといって、そのせいにして、流されて、諦める時代は終わりました。
私たちに鳥の翼はいりません。
自分の足で道を切り拓いていけるのですから。
Shion