サンタルチアの功績

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Self Love/Care

中学校の音楽の時間のこと。先生が、「はい、教科書35ページ開いて。鉛筆出して。今から言うことをカタカナで書いていって。」何なに?何が始まる??と思いつつ皆教科書を開いて鉛筆を構える。「行きますよー。スルマーレルッチカー ラーストローダルジェーントー プラチーダエローンダー……」ナニコレ?「この歌の歌詞です。イタリア語で覚えて歌いましょうねー。」

そうだったんだ!意味もわからないしそもそもカタカナの発音で歌っていいのかもわからない。でも先生がニコニコしてるのでいっかー。とクラスでサンタルチアなる歌を合唱した15の秋。
それから10年後。ツアーコンダクターになった私はヴェネツィアに来ていた。カンツォーネを聞きながらゴンドラに乗る、という企画にドキドキしていた。なぜなら15の秋に歌ったイタリア語の歌詞があれでよかったか、現地で確かめられるのだ。有名な曲を何曲か歌ったあと、太いテノールのおじさんは歌い出した。「スルマーレルッチカー ラーストローダルジェーントー 」おお〜、カタカナで覚えた歌詞と全く同じではないか!思わず一緒に歌ってしまいそうになった。先生、イタリア語合ってましたよ!

意味もわけもわからないけど“習うより慣れろ” で覚えたことは年齢を重ねても忘れない。
学校で習う前、意味わからないけど覚えた百人一首や九九、県庁所在地など、覚えて→学校で習って→ああなるほど!ということ、経験ありませんか?
学校で”勉強”というものが始まる前に、柔らかい頭がリズミカルな言葉や美しい言葉などをたくさん吸収するのは、その子の人生に豊かさを与えてくれます。表現の自由さやアウトプットもインプットなしには出て来ません。”勉強”イコール”苦しい、辛い、大変” と言うイメージがあるかもしれませんが、学校が始まる前の子どもにとって新しいことや未知のことを覚えることは楽しくワクワクすることなのです。覚えた自信が自己肯定感にも繋がります。大人が持っているイメージを子どもも同じように持っているとは限りません。むしろ子どもが持つイメージは大人の影響が大きかったりするのです。
知ること、覚えることは楽しいこと。と子どもたちに伝え、一緒に楽しみませんか?

Yasuko

*人が好き。誰かの笑顔のお手伝いが何より好き。なのに *「母親失格だ!」という息子からの言葉で 彼が不登校になった時も十分寄り添えてなかったことを思い知る。...

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